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実際に揉めやすいポイントと生前にできる対策
「養子がいる場合、相続は静かに進まない?」
養子縁組をしているご家庭から、相続について相談を受ける際、多くの方がこうおっしゃいます。「養子にしているので、相続は特に問題ないと思っていました」「家族関係は悪くないので、揉めることはないはずです」
しかし、実際の相続の現場では、養子がいる家庭ほど、相続が静かに進まないケースが少なくありません。それは、養子縁組そのものが問題なのではなく、相続の場面で“前提のズレ”が生じやすいからです。
この記事では、
を、制度論だけでなく、実務の感覚に近い形で解説します。
養子縁組をすると、養子は法律上の子どもとなり、実子と同じように相続人になります。
この点だけを見ると、「法律で守られているのだから安心だ」と思われがちです。
しかし、相続で問題になるのは、権利があるかどうかではなく、どう分けるかを誰が決めるのかという点です。
遺言がない場合、相続は相続人全員の話し合いによって進められます。
養子がいる場合、この「話し合い」が想像以上に難航することがあります。
養子がいる家庭で遺言がない場合、次のようなズレが起こりやすくなります。
実子は「自分たちが中心だ」と考え、養子は「法的には平等なはずだ」と考える。
どちらも間違いではありませんが、前提が違うため、話し合いが噛み合わなくなります。
なぜ養子縁組をしたのか。誰のための縁組だったのか。
本人が生前に説明していない場合、相続人それぞれが「自分なりの解釈」をしてしまいます。
遺言がないと、相続人は「本人ならどうしただろうか」を想像しながら話し合います。
しかし、想像は人によって異なります。
結果として、「自分の考え=本人の意思」になってしまい、対立が深まることがあります。
遺言というと、「財産の分け方を書くもの」と思われがちです。
しかし、養子がいる相続では、遺言の役割はそれ以上に大きな意味を持ちます。
遺言があることで、
という効果があります。
特に養子がいる場合、「誰をどれだけ大切に思っていたか」を言葉として残すことが、相続人同士の衝突を和らげることがあります。
「遺留分があるなら、遺言を書いても意味がないのでは?」
そう思われる方もいます。
遺留分とは、一定の相続人に対して、最低限保障されている取り分のことです。実子も養子も、子どもである以上、この権利を持ちます。確かに、遺言があっても、遺留分を完全に無視することはできません。
しかし、遺言があることで、「どこまでが本人の意思だったのか」「なぜその分け方にしたのか」が明確になります。その結果、「権利は主張するが、争うところまではいかない」という着地点になるケースも多くあります。
実務でよく聞く誤解の一つに、「遺言があると、かえって揉めるのではないか」というものがあります。
実際には、揉めている相続の多くは、遺言がないケースです。
遺言が原因で揉めるのではなく、「説明のない遺言」「唐突な内容の遺言」が問題になることが多いのです。
養子がいる場合は特に、遺言の内容だけでなく、その背景を伝えることが重要になります。
養子がいる家庭で相続を考えるとき、必ずしも「すぐに遺言を書かなければならない」わけではありません。
大切なのは、次のような準備です。
この整理ができていれば、遺言を書くかどうかの判断も自然と見えてきます。
養子と実子がいる家庭で、本人は「家族関係は良好だから大丈夫」と考え、遺言を残しませんでした。
亡くなった後、相続人同士で話し合いを始めたものの、誰が主導するのか決まらず、話が進まなくなりました。結果として、「争ってはいないが、何も決まらない状態」が続き、相続手続きが長期間止まってしまいました。
これは、遺言がなかったことで、「判断の軸」が失われた典型的な例です。
養子縁組は、家族の形を広げる制度です。
しかし、相続の場面では、その広がりが整理されないまま残ることがあります。
遺言は、単に財産を分けるための書類ではありません。
養子がいる家庭にとっては、「本人の意思を明確にするため」「相続人同士の負担を減らすため」「家族関係を壊さないため」の「道しるべ」になります。
もし、「うちは養子がいるけれど、相続は大丈夫だろうか」と少しでも感じたなら、結論を出す前に、一度状況を整理してみることをおすすめします。
養子・相続・遺言は、書く・書かないの前に、考え方を整えることが何より重要です。
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