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札幌市東区の実例を交えながら「経営破綻が起きたら遺骨や権利はどうなるか」を整理
「納骨堂に遺骨を預けたのに、突然閉鎖されてしまったらどうなるのだろう」――
こうした不安を抱える方は少なくありません。特に高齢者や子どもに負担をかけたくないと考えている方、高額な永代供養料を支払った経験のある方にとって、納骨堂そのものが経営破綻した場合のリスクは現実的な悩みです。
納骨堂は一般的に「永代供養を約束して管理する施設」として信頼されてきましたが、現実には経営破綻に伴って施設が閉鎖され、利用者が遺骨の引き取りを求められる事例が発生しています。特に札幌市東区では、実際に運営主体の宗教法人が経営破綻し、遺骨の扱いに困る状況が起きました。
この記事では、
利用者が知っておくべき対応策を、法律・実務の視点から丁寧に解説します。
納骨堂(のうこつどう)とは、屋内に遺骨を納める施設です。
都市部や遠方のお墓の管理が難しい方が利用しやすく、永代供養や管理の容易さを求める人にも選ばれています。
一般的な形としては、「ロッカー式」の納骨壇、個別の区画型、永代供養タイプ(合祀墓へ移行するもの)などがあります。
経営破綻とは
経営破綻とは、事業を継続できない状態になり、運営主体が債務超過や資金繰りの悪化によって事業を継続できなくなることです。納骨堂の場合は単に施設が閉鎖されるだけでなく、「遺骨の管理ができなくなる」「使用権を失う可能性」「返金されない」などの実害が生じることがあります。一般の施設・店舗の破産と異なり、納骨堂は故人の遺骨が関わるため、精神的・実務的な負担が大きくなりやすいという特徴があります。
札幌市東区にあった納骨堂「御霊堂元町」は、2012年に開設された屋内型納骨堂でした。利用者には檀家や信者以外も含まれ、利便性の高さから多くの家族が永代供養料を支払い、使用権を購入していました。
しかし運営主体である宗教法人(白鳳寺)は経営不振に陥り、建物・土地が差押えられ競売にかけられ、最終的に不動産会社が落札しました。これによって納骨堂の所有権や運営体制が変わる可能性が生じ、宗教法人は利用者に対して「遺骨を引き取ってほしい」という通知を出す事態となりました。
この結果、
といった状況が発生しました。
利用者にとっての課題
このケースでは、利用者が最も困ったのは、「遺骨の行き場がなくなる」可能性と、「支払った永代供養料が戻らない」、「納骨堂の使用権が消滅する」という不透明な状況になった点です。
利用者は説明会で激しい反発を示したものの、解決の道筋が立たないまま長期化しました。
① 遺骨の管理・返還
施設側が破綻した場合、契約者に対して遺骨の返還を求めるケースがあります。
理由としては、施設の所有権が変わることで、従来の永代供養契約が継続できなくなるためです。
実例では「遺骨を引き取るように」という通知が利用者に出されました。
この段階では、「自宅で保管する」「別の納骨堂や墓地へ移す」といった対応が必要になるケースがあります。
② 使用権の喪失と返金の可否
一般に納骨堂の「使用権」は、永代供養料と引き換えに取得されるものです。しかし、契約が法律的にどう扱われるかは、契約内容・運営主体の破産手続きの状況によって大きく異なります。
実務上、多くのケースで支払った金額が返還されないことがあります。特に破綻が進行した後は、債権者としての順位が低い利用者の返還請求は困難になりがちです。
札幌市の経営許可制度
札幌市では「墓地等の経営の許可等に関する条例」に基づき、納骨堂の経営主体に対して事前の許可と定期的な経営状況報告が義務づけられています。これは、安定した永続的な管理が可能かどうかを審査する仕組みです。
この制度の背景には、
を未然に防ぐ意図があります。しかし、札幌市東区の実例では、許可を受けた施設であっても経営破綻が起き、利用者に大きな影響が出たという課題が顕在化しました。
契約者側で引き取るか、別の納骨堂・お墓に移す対応が求められることがあります。自治体や専門家に相談し、状況に応じた対応を検討してください。
破綻後の返金は難しいケースが多く、契約内容や破産手続きの状況次第です。契約時に返金ポリシーを確認しておくことが重要です。
事前の経営状況の確認、信用ある運営主体の選定、契約内容の慎重な確認が有効です。
札幌市東区の事例は、利用者が永代供養を信頼して支払ったにもかかわらず、運営主体の経営破綻で遺骨の扱いや使用権が不透明になるという現実のリスクを示しています。納骨堂は便利な供養の選択肢ですが、契約前に
をしっかり確認することが、将来の不安を減らすために重要です。
不安な点がある場合は、契約前に専門家や行政窓口に相談し、慎重に検討しましょう。
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